AI音声入力・匿名化・機械翻訳・CCMS・デザイン

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機械翻訳 (Machine Translation) の注意点
機械翻訳(Machine Translation)の検証(1)でもわかる通り、ニューラル機械翻訳(NMT)を利用する場合に注意すべき課題がいくつか判明しました。弊社のTradosでの機械翻訳事例も含め、どんなことに注意すべきか?まとめました。
1)数値が正確に翻訳されない
2)単数複数の概念がない言語からの翻訳
例:ネジを締めてください。
Tighten the screw. か Tighten the screws.
3)単語の間にスペースが存在すると、違う単語と認識される
4)タグが多いデータになると、翻訳精度が低い
5)訳文が抜ける(一見綺麗に翻訳しているように見える文でも、ソース言語の内容が抜けるときがある)
6)全角文字・記号・符号を認識しない
7)大文字・小文字の認識の問題
例:on → ON
8)省略語が認識されない
9)用語集の用語が適用されない
10)日本語のカタカナが認識されない
11)スペルミス
12)セルをまたいで翻訳されてしまう
13)原文の順を間違える
ニューラル機械翻訳(NMT)での翻訳の精度は日々向上してますが、上記でアップしたような「えっ」というようなエラーもまだあります。その為、機械翻訳後の文章を必ず誰かが原文とチェック(クロスチェック)をして正しい文章に修正する作業(Post-Edit)が必要になります。
また、機械翻訳の精度、効率を上げるには
●翻訳原文を機械翻訳が翻訳しやすい文章にする(Pre-Edit)
●用語集をしっかりと作成して運用する
●TM(Translation Memory)とTB(Term Base)は常にアップデートする
●機械翻訳後の文章を正しい文章に修正する(Post-Edit)
(ネイティブかネイティブと同等の言語力が必要です。)
といった項目が、今までの翻訳より要求されます。
悪いことばかりではありません。弊社の事例でも用語集をしっかりと管理することにより、Tradosでの翻訳の際、用語が適切に補完されて翻訳の精度が高くなるということは確認しております。ニューラル機械翻訳(NMT)を利用するには、今までの翻訳工程のさらなる見直しが必要になります。
機械翻訳導入で費用を抑えようとしても、Post-Edit(機械翻訳後の文章を正しい文章に修正するネイティブ)の確保をどのように行うのか?その費用はどうするのか?など、機械翻訳導入の目的やはっきりとした方針を出さないまま機械翻訳へ移行するのは避けたほうがいいと思います。
機械翻訳の魅力は、なんと言ってもその翻訳のスピードだと思います。人が考えて翻訳する時間を機械に任せることができるだけでも、マンパワー節約に大きな効果が期待できます。またデータが蓄積されるほど安定した翻訳が生成されます。PangeaMTは少量のデータを学習させるだけで、学習したスタイルの翻訳文を生成できます。
機械翻訳そのものの翻訳品質は日進月歩で進化しています。機械翻訳は検証をして導入するという時代から、導入して機械翻訳をどのように運用したら翻訳費用を抑えながらスピードアップできるのかという時代に入っていると思います。PangeaMTのデモ、言語ペア、導入費用などの詳細については、下記のお問い合わせよりご相談ください。
機械翻訳サービス開始
対応言語や機械翻訳サービスの詳細についてなど、ご不明な点は以下よりご相談をお待ちしております。
- 機械翻訳がそもそも出はじめた頃は、膨大な翻訳量がある資料を早く翻訳したい、その為には先に機械に翻訳を任せておいて、Pre-Edit/Post-Editで翻訳の品質をあげるというように、翻訳者の代わりとして機械翻訳を利用する、またはとりあえず正確でなくても資料の概要を掴みたいので機械翻訳を利用するといった目的だったように思います。ニューラル機械翻訳(NMT: Neural Machine Translation)の技術の進歩により、機械翻訳は非常に魅力的なツールとなっています。機械翻訳導入がなぜ必要なのか再考される時間があってもいいのではないでしょうか。